吐(読み)ト

精選版 日本国語大辞典 「吐」の意味・読み・例文・類語

たぐり【吐】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「たぐる(吐)」の連用形の名詞化 ) 吐(は)くこと。また、吐いたもの。へど。
    1. [初出の実例]「多具理邇(タグリニ)〈此の四字は音を用ゐる〉生れる神の名は」(出典:古事記(712)上)

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普及版 字通 「吐」の読み・字形・画数・意味

吐
常用漢字 6画

[字音] ト
[字訓] はく・だす・すてる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は土(と)。〔説文〕二上に「寫(そそ)ぐなり」とあり、吐瀉(としや)の意とする。吐き出すときの声を写した字であろう。

[訓義]
1. はく、はきだす、だす、へど。
2. そそぐ、すてる。
3. いう、ことば。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕吐 ハク・ツタミ・ハス/吐 ノタマヒマウス・スツ・イタム 〔字鏡集〕吐 イタム・イタス・ハク・ウツス・スツ・コトツク・ツタミ・タマヒ・ツツフ・ハス

[語系]
吐tha、唾thuaiは声義近く、唾は口液、その唾するときの声を写して吐というのであろう。瀉syaは水をそそぐ意。またその声を写した語。

[熟語]
吐握▶・吐下▶・吐華▶・吐芽▶・吐款▶・吐気▶・吐棄▶・吐逆▶・吐翕▶・吐血▶・吐言▶・吐酸▶・吐辞▶・吐実▶・吐瀉▶・吐情▶・吐食▶・吐属▶・吐舌▶・吐▶・吐捉▶・吐談▶・吐図▶・吐▶・吐納▶・吐発▶・吐符▶・吐哺▶・吐沫▶・吐懣▶・吐露▶
[下接語]
欧吐・嘔吐・音吐・吐・含吐・銜吐・胸吐・剛吐・辞吐・酔吐・談吐・吐・噴吐・芳吐・霧吐・悶吐

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の吐の言及

【漢字】より

… 吏読はハングル発明後にも李朝末期まで用いられた。また漢文を解釈する場合,日本の送仮名に類する吐というものを用いた。これには漢字をそのまま用いることもあるが,通例は漢字の略体を用い,その中には日本の片仮名によく似たものもあり,音・形ともにほとんど全く同じものもある(たとえば,タをtaに用いるがごとき)。…

【薛聡】より

…名僧元暁の子。儒学者として強首にやや遅れて活躍,新羅語を漢字で表す方法(後世の吏読(りと))を集成し,漢文を新羅語で読み解く方法(吐(と))を考案して経典を講釈するなど,中国学芸の摂取と儒学の発展に寄与した。また,官職は翰林をへて王の政治顧問役をにない,神文王(在位681‐692)に道徳規範の順守を説いた《諷王書(花王戒)》が伝わる。…

【吏読】より

…朝鮮で国字ハングルの創案(1443)以前に発達した漢字による朝鮮語の表記法のこと。吏道,吏吐,吏書などとも書く。広義には,漢字の音や訓を利用して行った朝鮮語表記の総称としても用いられ,三国時代の固有名詞や官職名の表記を含めていうこともあるが,狭義では,郷札(きようさつ),口訣(こうけつ)(後述)と区別して,朝鮮語の構文に従って書き下した一種の変体漢文で,漢字語に添加する朝鮮語を書き表したものをいう。…

※「吐」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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