向井町(読み)むかいちよう

日本歴史地名大系 「向井町」の解説

向井町
むかいちよう

[現在地名]水戸市大工だいく町一―三丁目・さかえ町一丁目・元山もとやま町一丁目

東端を向井町見付むかいちようみつけ本大工ほんだいく町と境し、西に進み、南に曲ってから再び西に進み、久保くぼ町に至るまでの町で、東から一町目・二町目・三町目に分れる。「新編常陸国誌」「水府地名考」では町の長さを五町二一間二尺五寸とし、「水府地理温故録」には「此街筋堤際より九拾四間曲りて、百六間の間を向井町といふ」とみえる。

町名の由来と変遷について「水府地名考」に「此所は古へより往還と見へたれハ宿並も少しは有りしなるへし全体は常葉村の地也南方より府下へ入る古道にて箕川佐渡壱本榎等を経てこの地に至り並松辺より木町に入りしと見へたる寛永十五年外郭を構へ給ふ故下金町より神崎見付に至て湟塁を造らしめたる此時まては町名もなかりしか此所大工町より土手堀を隔て向なるを以て誰名付る等もなくむかひ 町と云ひならわせしと彼地の古老ハ云へり正保元年に始めて郷地を除て町とハなりしと云初めハ新向町なとゝも云ひしか善重寺過去帳なとにも見へたり元禄の初迄ハ向町とのミ書しか其頃火災しはしは有りけれハ水の縁にもとつき向井町と井の字を加へ今に至て斯の如し」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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