命令法(読み)メイレイホウ

デジタル大辞泉 「命令法」の意味・読み・例文・類語

めいれい‐ほう〔‐ハフ〕【命令法】

imperative mood》ヨーロッパ諸語などの文法で、動詞の法の一。相手に対する命令要求などを述べる法。

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精選版 日本国語大辞典 「命令法」の意味・読み・例文・類語

めいれい‐ほう ‥ハフ【命令法】

〘名〙
① (imperative mood の訳語) 用言用法一つ話し手が相手に対して命令・要求する意を特定語形で表わす場合をいう。
② =めいれいけい(命令形)〔小学日本文典(1874)〕
※法窓夜話(1916)〈穂積陳重〉四二「此法律の規定は〈略〉命令法の体裁を為して居るものは殆んど無い」

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百科事典マイペディア 「命令法」の意味・わかりやすい解説

命令法【めいれいほう】

動詞のの一つをなす文法範疇(はんちゅう)。話し手の相手に対する命令・要求を表す。直接法や接続法でも話し手の要求を表現できるが,より直接的で要求の事実そのものを表す点で異なる。一般には二人称形のみ。人称語尾のつかない語幹そのもの,あるいは不定形と同じ形を使うことが多い。

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世界大百科事典(旧版)内の命令法の言及

【法】より

…動詞にみられる文法的カテゴリーの一つで,状況・行為に対する話し手の主観的な心持ちのありよう――願望,可能,義務,命令,さらに疑問,否定など――にかかわる。 たとえば,ラテン語では直説法,接続法,命令法の3種が動詞の形態によって区別される。cantare〈歌う〉を例にとれば,一人称単数・現在・能動の直説法形はcantōであるのに対し,接続法形はcantemである。…

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