唐臼山古墳(読み)からうすやまこふん

日本歴史地名大系 「唐臼山古墳」の解説

唐臼山古墳
からうすやまこふん

[現在地名]志賀町小野水明

曼陀羅まんだら山の東に派生した低丘陵の端部に築造された古墳時代後期の古墳。もとの地名どうみやと称した。内部主体は石材の散乱状況から横穴式石室であることがわかる。墳形は円墳と推定されるが、前方後円墳可能性もある。墳頂部には小野妹子を祀った祠があり、古くから被葬者を小野妹子と伝承してきた。古墳周辺は宅地造成により住宅街へと変貌し、旧状をとどめるのはわずかに当古墳だけである。なお古墳一帯は小野妹子公園となっている。小野妹子は「日本書紀」推古天皇一五年七月三日条に隋に遣わされたことがみえ、翌一六年九月一一日条に再び派遣され、同一七年九月条に帰国したとみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の唐臼山古墳の言及

【志賀[町]】より

…湖岸には近江舞子(雄松崎)などの遊泳場があり,比良山地はスキー場として知られる。古代の豪族小野氏の本拠地で,小野篁(おののたかむら)神社(本殿は重要文化財),小野道風神社(本殿は重要文化財),小野妹子の墓と伝える唐臼山古墳などがある。【松原 宏】。…

※「唐臼山古墳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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