(読み)ゴウ

デジタル大辞泉 「囂」の意味・読み・例文・類語

ごう【囂】[漢字項目]

[音]ゴウ(ガウ)(呉)(漢) [訓]かまびすしい
人の声が騒がしい。やかましい。「喧喧囂囂けんけんごうごう

かま【×囂】

形容詞「かまし」の語幹か》やかましいこと。うるさいこと。感動詞「あな」とともに用いられる。
「あな―。幼き人な腹立てそ」〈浮舟

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精選版 日本国語大辞典 「囂」の意味・読み・例文・類語

かま【囂・喧】

  1. [ 1 ] ( 形容詞「かまし」の語幹 ) うるさいこと。やかましいこと。感動詞「あな」に続けて用い、うるさい、静かにせよの意で人を制する。→あなかま
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙かま(鎌)

かしがまし【囂】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙かしがましい(囂)

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普及版 字通 「囂」の読み・字形・画数・意味


21画

[字音] ゴウ(ガウ)
[字訓] かまびすしい

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
(しゅう)+頁(けつ)。は祝の器である(さい)を多く列する形。頁は儀礼のときの礼容を示す。その祈りの声のかまびすしいことをいう。〔説文〕三上に「聲なり。气(き)、頭上より出づ」とあり、頁を首、を口気と解する。およそに従う(器)・(ぎん)・(きよう)などの字は、みな多くの祝告を列して祈ることに関する字で、口気を示すものではない。

[訓義]
1. かまびすしい、やかましい。
2. 多くのこえ、多くの者のうれえるこえ。
3. ものさびしい、しずか、むなしい。
4. 囂囂は無欲のさま。またと通じ、他人の言を聴かぬさま。

[古辞書の訓]
名義抄〕囂 カマビスシ・ワヅラハシ・マジハル・サワク・コヱタカシ・ヒスカシ

[語系]
囂xikyまた(叫)・kyuは声近く、みな祝の儀礼に関する字。哮・xeu、吼xo、hu、號(号)hも声が近いが、これらは鳥獣の声をいう。

[熟語]
囂埃囂怨・囂音・囂・囂・囂外・囂虚囂競囂喧囂諠・囂呼・囂号・囂囂・囂雑囂訟・囂塵・囂世・囂声・囂然囂譟囂俗・囂囂呶囂黷・囂囂煩・囂繁・囂浮囂氛・囂紛囂謗・囂務囂妄・囂乱
[下接語]
囂・囂・叫囂・軍囂・群囂・喧囂・諠囂・衆囂・塵囂・煩囂・浮囂・氛囂紛囂

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【殷】より

…大乙は都を亳(はく)(河南省偃師(えんし)県)におき,以後黄河中流域に勢力を保った。しかし前15世紀後半の第10代中丁のときには都を囂(ごう)(河南省鄭州市)に移した。中丁以前を殷前期(代表的遺跡の偃師県二里頭遺跡の名により二里頭期ともいう)とし,以後を中期(鄭州市二里岡遺跡により二里岡期ともいう)とする。…

【鄭州】より

…城址内の北側の東里路付近では多数の宮殿址が発見され,鄭州殷代故城が殷中期の,前1600年ころの国都であった可能性が強まっている。《史記》や《竹書紀年》によれば,殷10代の王〈仲丁〉は(ごう)(囂)に都したとあるが,鄭州殷代故城をこのに比定する説が有力である。古城址の調査とともに住居跡や墳墓,さらに城壁の外には銅器鋳造所,陶器・骨器製造所跡なども発見された。…

※「囂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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