囂囂(読み)ごうごう

精選版 日本国語大辞典 「囂囂」の意味・読み・例文・類語

ごう‐ごう ガウガウ【囂囂】

〘名〙 (形動タリ)
① (━する) 人などがさわぐこと。また、声や音などがやかましいさま。喧喧囂囂(けんけんごうごう)。ぎょうぎょう。
談義本・田舎荘子(1727)跋「与彼智術小技之冊、囂々追時好亦有別」
五重塔(1891‐92)〈幸田露伴〉三四「ただ囂々(ガウガウ)たる風の音のみ宇宙に充て」 〔詩経小雅・十月之交〕
② さとりきっていて無欲なさま。自分の分に安んじて他を願わないさま。
随筆山中人饒舌(1813)序「略無々嫵媚之習。有囂々坦適之致」 〔孟子‐尽心・上〕

かま‐かま【囂囂】

〘形動〙 (形容詞「かまかまし」の語幹から) やかましいさま。〔観智院本名義抄(1241)〕

かまかま‐し【囂囂】

〘形シク〙 やかましい。かまびすし。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

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デジタル大辞泉 「囂囂」の意味・読み・例文・類語

ごう‐ごう〔ガウガウ〕【××囂】

[ト・タル][文][形動タリ]《「囂」は、やかましい、の意》口々にうるさく言いたてるさま。「囂囂たる非難の声が上がる」「喧喧けんけん囂囂
[類語]丁丁発止喧喧囂囂喧喧諤諤侃侃諤諤舌戦議論口論論議論戦論争争論激論談論風発甲論乙駁口角泡を飛ばす

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普及版 字通 「囂囂」の読み・字形・画数・意味

【囂囂】ごうごう(がうがう)

多言のさま。衆人の憂えるさま。無関心、また、無欲のさま。〔孟子、万章上〕湯、人をしてを以て之れ(伊尹(いいん))を聘せしむ。囂囂然として曰く、我何ぞ湯の聘(へいへい)を以てすることを爲さんや。我豈に畝(けんぽ)の中に處(を)り、是れに由りて堯を樂しむに(し)かんやと。

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