園部秀雄(読み)そのべひでお

日本大百科全書(ニッポニカ) 「園部秀雄」の意味・わかりやすい解説

園部秀雄
そのべひでお
(1870―1963)

現代女子薙刀(なぎなた)の大先達の1人。旧仙台藩士の家に生まれ、17歳のとき宮城県古川(現大崎市)で撃剣興行を見、座長夫人佐竹茂雄(さたけしげお)の薙刀に魅せられて入門、3年後には早くも印可を許され、一座花形として活躍し、1896年(明治29)直心柳影(じきしんりゅうえい)流(のち直心影(じきしんかげ)流)の宗家を継承した。その後1926年(大正15)には大日本武徳会薙刀術範士に推挙された。このころから薙刀が一部女学校の体育教材に加えられると、単身上京してその普及に尽力した。

[渡邉一郎]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「園部秀雄」の解説

園部秀雄 そのべ-ひでお

1870-1963 明治-昭和時代の武道家。
明治3年3月18日生まれ。仙台藩士日下(くさか)陽三郎の6女。明治19年仙台の撃剣興行で,直心影(じきしんかげ)流佐竹茂雄の薙刀(なぎなた)術に魅せられて入門。印可をえて秀雄の名をあたえられる。29年武道家園部正利と結婚。成蹊(せいけい)高女などで薙刀をおしえた。薙刀術範士。昭和38年9月29日死去。93歳。陸前玉造郡(宮城県)出身幼名はたりた。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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