圧す(読み)ヘス

デジタル大辞泉 「圧す」の意味・読み・例文・類語

へ・す【圧す】

[動サ四]
押しつぶす。押さえつける。
「散る花を皆―・しもちて行く秋の恋しき時の形見とやせむ」〈散木集・雑下〉
圧倒する。屈服させる。
逢坂あふさかの歌は―・されて、返しもえせずなりにき」〈・一三六〉
[類語](1ぺしゃんこぺちゃんこぐしゃっとぐしゃりぐちゃりぐちゃぐちゃぐしゃぐしゃぺらぺら薄っぺら平たい平べったいぺったんこぺたんこ潰す押し潰す踏み潰す叩き潰すひねり潰す

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「圧す」の意味・読み・例文・類語

へ・す【圧】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. 押しつける。押しつぶす。押さえる。
    1. [初出の実例]「圧 ヘス」(出典:色葉字類抄(1177‐81))
  3. 気持の上で、圧倒する。屈伏させる。凌駕(りょうが)する。
    1. [初出の実例]「逢坂の歌はへされて、返しもえせずなりにき」(出典:枕草子(10C終)一三六)
  4. けなす。けちをつける。
    1. [初出の実例]「かう云て、さて牡丹をへさう用ぞ」(出典:四河入海(17C前)一四)
  5. 口をへの字なりに強く結ぶ。→圧口(へしぐち)
    1. [初出の実例]「へんたうをも申さず。きかぬかほにてゐたりしが。ひざおしたて大べしにへしたる」(出典:浄瑠璃・酒顛童子付頼光山入(1678))

あっ‐・す【圧】

  1. 〘 他動詞 サ行変 〙あっする(圧)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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