坂東三津五郎(10世)(読み)ばんどうみつごろう[じっせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「坂東三津五郎(10世)」の意味・わかりやすい解説

坂東三津五郎(10世)
ばんどうみつごろう[じっせい]

[生]1956.1.23. 東京,中央
[没]2015.2.21. 東京
歌舞伎俳優,日本舞踊坂東流家元。本名守田寿。9世坂東三津五郎の長男。1957年3月明治座傀儡師』の唐子でお目見え。1962年9月歌舞伎座『黎明鞍馬山』の牛若丸で 5世坂東八十助を襲名し初舞台。2001年1~2月歌舞伎座『喜撰』の喜撰法師,『寿曽我対面』の曽我五郎ほかで 10世坂東三津五郎を襲名。『勧進帳』の弁慶,『毛抜』の粂寺弾正,『魚屋宗五郎』の宗五郎,『髪結新三』(→梅雨小袖昔八丈)の新三,『金閣寺』の松永大膳,『蘭平物狂』の蘭平で確かな演技力を披露。舞踊では『喜撰』や『棒しばり』で名手ぶりを発揮した。映画は『武士の一分』(2006),『母べえ』(2007),テレビドラマは『功名が辻』,舞台では『芭蕉通夜舟』に出演。1987年度芸術選奨新人賞,1992年菊田一夫演劇賞優秀賞,2006年日本芸術院賞,2009年紫綬褒章,2014年読売演劇大賞最優秀男優賞受賞。著書『あばれ熨斗』(2001)など多数。

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