出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…声を高くしていくとき,ある範囲の高さまでは声帯の内部にある声帯筋もだんだんに緊張を増して,声帯も比較的厚く,声帯も正中線で十分に閉じる。この範囲の声を〈地声〉という。しかし,ある高さを超えると声帯筋の働きが弱まり,声帯は急に薄く引き伸ばされるようになって閉じ方も不完全になる。…
…【井形 ちづる】
[日本]
日本音楽の歌唱における発声法は,種目による差異が大きく,まだ総合的に体系づけられてはいない。一般に,洋楽のベル・カント唱法に比すれば,話し声に近い〈地声〉によるものとされ,高音域の特別な発声を〈裏声〉と称することなどが行われている。しかし,実際には,たとえば能などにおいては,せりふ部分でさえも,歌唱部分と発声法の相違は少なく,しかも普通の話し声とは,まるで異なる発声法によっている。…
※「地声」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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