壺井八幡宮(読み)つぼいはちまんぐう

日本歴史地名大系 「壺井八幡宮」の解説

壺井八幡宮
つぼいはちまんぐう

[現在地名]羽曳野市壺井

祭神は応神天皇・仲哀天皇・神功皇后。中世当社の別当寺であった通法つうほう寺跡が南方にある。社伝では天仁二年(一一〇九)源義家が山城国石清水いわしみず八幡宮より勧請したというが、むしろ摂津多田ただ(現兵庫県川西市多田神社)多田満仲の廟墓を中心に形成されたように、河内源氏源頼信・頼義・義家三代の墓所を守るための寺に始まると考えられる。義家らは早くから京都に出て活躍したが、一族はなお石川いしかわ谷に蟠踞した。治承・寿永の内乱の頃に義基・義兼父子が出ており、当宮を創建したのも彼らであろう。

当宮には元暦元年(一一八四)一一月三日付の平頼盛宛源頼朝書状が残り、その文中に「河内国古市郡内壺井堂通法寺敷地同浮免等事」とあって、当宮の前身が推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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