多田寺(読み)ただじ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

多田寺
ただじ

福井県小浜(おばま)市多田にある高野山真言(こうやさんしんごん)宗の寺。石照山(せきしょうざん)と号する。本尊薬師如来を祀(まつ)り「多田の薬師さん」で親しまれている。若狭観音(わかさかんのん)霊場第18番札所。多太ヶ岳は役行者(えんのぎょうじゃ)の開いた若狭修験(しゅげん)の根本道場で、その北麓(ほくろく)にある多田寺は行基(ぎょうき)の高弟勝行(しょうぎょう)によって749年(天平勝宝1)開創された。寺伝によると、薬師如来の霊験著しく、孝謙(こうけん)女帝の眼病平癒を祈願するとたちまち利益(りやく)を得たという。これによって山林100町歩(約100ヘクタール)、田畑などの寄進を受け、「石(せきしょう)山医王閣」の扁額(へんがく)を下賜され、勅願(ちょくがん)寺とされた。その後、坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)、多田満仲(みつなか)、源頼光(らいこう)の崇敬を受け、祈願所となった。本尊脇侍仏(きょうじぶつ)の十一面観音像および菩薩(ぼさつ)像は本尊とともに国の重要文化財。そのほか寺宝に阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)、四天王像、十二神将像などがある。[野村全宏]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ただ‐でら【多田寺】

福井県小浜市多田にある高野山真言宗の寺。山号は石照山。天平勝宝年間(七四九‐七五七)勝行の創建と伝えられる。ただじ。多田薬師。

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