ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大島有隣」の意味・わかりやすい解説
大島有隣
おおしまうりん
[没]天保7(1836).10.22. 江戸
江戸時代後期の心学者。名は義展,通称幸右衛門。生家は代々名主。初め中沢道二に師事し心学を学ぶ。これを契機に天明5 (1785) 年同郷の友人とともに郷里北葛飾郡大島に恭倹舎を創設し,学問流布に努める。のち江戸に出て,参前舎および盍簪舎を再興してその舎主となる。文政2 (1819) 年江戸人足寄場教諭方となり,以来 18年間その教化に従事した。この間,諸国の大名,旗本など有隣に道を聞く者は多く,その教化は全国に及んだ。彼の心学に関する著作としては,『心学和合歌』『心学初入手引草』『心学心得草』がある。
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