大阪層群(読み)おおさかそうぐん

百科事典マイペディア 「大阪層群」の意味・わかりやすい解説

大阪層群【おおさかそうぐん】

大阪平野・京都盆地奈良盆地西宮明石淡路島丘陵をつくる第三紀末〜第四紀中期の地層。非海成のおもに砂礫(されき)層の間によく連続する海成の粘土層が何枚もはさまれる。大阪平野の地下では2000mを越え,日本のこの時代を代表する地層。本層群中には数十枚のよく連続する火山灰層がはさまれる。最下部〜下部にメタセコイアフウスイショウなど現在よりも温暖な気候を示す植物化石が含まれ,上部ではチョウセンマツ,ミツガシワなど寒冷気候を示す植物に交代する。動物化石ではゾウの仲間やマチカネワニが有名。
→関連項目上町台地

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大阪層群」の意味・わかりやすい解説

大阪層群
おおさかそうぐん

大阪市北部の千里丘陵を模式地とし,大阪平野周辺の丘陵を構成する鮮新世末~更新世前期の地層。泥層と砂礫層の互層で,厚さ 300m以上。海成層と淡水成層のところがあり,植物,ケイ藻,貝殻哺乳動物などの化石を産出する。これと対比される地層は明石,神戸,京都,名古屋周辺まで分布している。

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