海洋底に堆積(たいせき)した地層。海成層は、堆積した海洋底の水深により、浅海、半深海、深海、超深海の各堆積物に分けられる。
浅海堆積物は潮間帯から水深約200メートルまでの大陸棚上のものであり、波や潮流、海流によって運ばれた礫(れき)、砂、泥の陸源物質からなる。もし、この陸源物質が供給されないと、サンゴや石灰藻などの生物遺骸(いがい)が堆積していくことになる(つまり、陸源物質が供給されるから、生物遺骸の堆積が進まないでいる)。
半深海堆積物は大陸棚外縁と大洋底の間の水深200~2000メートルの大陸斜面のもので、陸源細粒物質からなる。
深海堆積物は2000メートル以深のもので、平均水深4000メートルの大洋底では、遠洋性堆積物とよばれる浮遊性生物遺骸が集積した軟泥や赤色粘土からなる。
超深海堆積物は大洋底よりも深い海溝やトラフのものであり、混濁流(乱泥流)によってもたらされた陸源堆積物からなる。
[村田明広]
『小池一之・町田洋編『日本の海成層アトラス』(CD-ROM3枚含む)(2001・東京大学出版会)』
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…地層の構成物質には大きく分けて砕屑(さいせつ)性,火山性,生物源,化学源などがあるが,地球生成以来の変化をみると,始生代にはおもに火山性が卓越し,原生代を通じしだいに砕屑性が増え,顕生代には生物・化学源岩相が多くなってきているという特徴がある。また,同じ岩相的区分ではあるが,堆積の場によって陸成層と海成層とに区分される。このような判断の第一の手がかりは,示相化石といわれる特定の環境にのみ生息する化石を見つけることによって成立する。…
※「海成層」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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