太尾村(読み)ふとおむら

日本歴史地名大系 「太尾村」の解説

太尾村
ふとおむら

[現在地名]港北区太尾町・大曾根台おおそねだい菊名きくな六丁目

東は菊名きくな村、東と南は大豆戸まめど村、西は都筑つづき新羽につぱ村・吉田よしだ村、北は大曾根村に接する。鳥山とりやま川が西方から東南に流れ、鶴見つるみ川が西方を流れる。「風土記稿」は、いつの頃からかは不明だが上中下の太尾村の称があったとする。明和九年(一七七二)四月の橘樹郡・都筑郡捉飼場村々書上帳(富川文書)には上・中・下の三太尾村がみえる。

「鶴岡脇堂供僧次第」に供米料所として「太尾」とみえ、また「八幡宮供僧領御寄進并分田年号事」として「太尾郷分田 正和五四五日供僧八人分配也除七仏薬師金銅薬師」とある。


太尾村
ふとおむら

[現在地名]姫路市豊富町豊富とよとみちようとよとみ

江鮒えぶな村の東に位置する。はた(三一一メートル)の西麓にあり、いち川の支流平田ひらた川左岸の台地上に立地する。慶長国絵図に「大尾村」とみえ、生野いくの街道と北条ほうじよう(現加西市)方面への道の分岐点に一里塚が記されている。正保郷帳では田方二九二石余・畑方五九石余。天保郷帳では高四七二石余。用水しん池など溜池一二ヵ所に依存。寛延二年(一七四九)の姫路藩領一揆では当村百姓一名が過料または無高者三〇日手鎖、二名が急度叱の刑に処せられている(「寛延一揆罪科人仕置書」九州大学法学部蔵)


太尾村
ふとおむら

[現在地名]鴨川市太尾

大里だいり村の西、加茂かも川の中流域に位置し、長狭ながさ道が通る。南は来秀らいしゆう村。慶長二年(一五九七)の安房国検地高目録に村名がみえ、高七五七石余(うち田方四八四石余)、里見氏給人領。同一一年の里見家分限帳では御隠居領。元和二年(一六一六)の安房国寺社領帳によると、村内に大明神(現滝口神社)領の朱印地二石余があった。寛永一〇年(一六三三)旗本保科領となり、元禄九年(一六九六)収公されるまでは大里村に同じ。正保郷帳では高六三五石余、うち田方四一六石余・畑方二一九石余。ほかに朱印地として平塚ひらつか大山おおやま寺領三石余・川代かわしろ勝福しようふく寺領五石・大明神社領二石余があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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