朝日日本歴史人物事典 「如春尼」の解説
如春尼
生年:天文13(1544)
戦国・安土桃山時代の僧,顕如の妻。転法輪三条公頼の3女。天文13(1544)年,細川晴元の養女となり本願寺第11世顕如と婚約,弘治3(1557)年,六角義賢の猶子として顕如と結婚。元亀1(1570)年より11年間におよぶ織田信長との石山戦争には,顕如と共に石山本願寺に籠城する。顕如の死後,長男教如 が本願寺を相続するが,顕如の遺書が発見されたとして3男准如 の相続権を主張,豊臣秀吉の裁断により教如を引退させ,本願寺の東西分派(のち,教如は徳川家康から寺地を寄進され,別に東本願寺を創立)の契機となる。院号教光院。<参考文献>『本願寺史』1巻
(岡村喜史)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報