法令などに基づく明確な定義はなく、一般財団法人「自治体国際化協会」(東京)は要件として/(1)/首長同士の提携書がある/(2)/交流分野を限定していない/(3)/議会の承認を得ている―の三つを挙げている。交流活動は、学生の交換留学や視察団の受け入れなど多岐にわたる。同協会によると、海外自治体と姉妹都市として提携している国内自治体の数は、2022年3月時点で約900ある。
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都市と都市が友好,親善のために提携を行うこと。とくに外国の都市との提携が一つの運動となったのは1950年代である。これには,56年にアメリカのアイゼンハワー大統領が提唱した市民の結びつきによって世界の民主主義と自由主義の発展を目ざしたものと,57年にフランスで正式に始まった国際姉妹都市連合(本部,パリ)が中心となって東欧諸国や発展途上国との提携に力点をおいたものの二つの流れがある。77年の国際姉妹都市連合の調査によると,世界121ヵ国の6356の都市が1万0250の姉妹都市提携を行っているが,中心はフランス,アメリカ,西ドイツなど欧米の国々である。日本では1955年に長崎市がアメリカのミネソタ州のセント・ポール市と提携したのが最初だが,2010年6月末現在で839の地方自治体(複数姉妹提携自治体を含む)が姉妹提携を行っている。なお同年同月現在,東京都はニューヨーク,北京,パリ,ソウル,モスクワなど11都市・州と,大阪市はサンフランシスコ,サン・パウロ,上海,メルボルン,サンクト・ペテルブルグ(旧レニングラード)など8都市と提携している。姉妹提携を結んだ都市の間では,市民の絵画,写真等の交換や市長,教師,市民等の交流による相互理解の深化などをはじめとして,さまざまな活動が行われている。
執筆者:黒田 満
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都道府県及び市区町村が主として外国の都市との間に特別な親善友好関係を結ぶ場合の両者をいう。通常は二つの自治体の間で行われるが、三つ以上の場合もある。日本では1955年(昭和30)に長崎市がアメリカのセント・ポール(ミネソタ州)との間で結んだのが最初であり、その後、大阪市とサンフランシスコ(2018年解消)、東京都とニューヨーク市、神戸市とシアトル、マルセイユ、名古屋市とロサンゼルス、横浜市とサン・ディエゴ、リヨンなど多くの姉妹都市が生まれた。なかには、京都市のようにパリ、ボストン、ケルン、フィレンツェなど九つの都市と結んでいる例もある。他には舞鶴(まいづる)市とナホトカ、新潟市とハバロフスク、奈良市と西安市など。
人口規模が近く、歴史的、文化的、経済的に類似、あるいは深い関係のある都市との間に結ばれるのが普通で、数としてはアメリカの都市がもっとも多く、それに次ぐのが中国、韓国、オーストラリアである。都市相互間の文化的、経済的あるいは人的交流などがおもな事業である。なお、日本ではその運営に一般財団法人自治体国際化協会があたっている。
2019年(令和1)10月時点で、日本の都市と外国の都市との姉妹提携件数は1757、提携自治体別では都道府県166件、市区町村1591件で、相手国は70か国・地域である。
[山鹿誠次・菅野峰明]
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