ナホトカ(その他表記)Nakhodka

デジタル大辞泉 「ナホトカ」の意味・読み・例文・類語

ナホトカ(Nakhodka/Находка)

ロシア連邦東部、沿海地方港湾都市日本海のナホトカ湾に面する不凍港を擁す。シベリア鉄道支線終点日本人墓地があるほか、1967年から1993年まで日本の総領事館が置かれた。

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精選版 日本国語大辞典 「ナホトカ」の意味・読み・例文・類語

ナホトカ

  1. ( Nahodka ) ロシア連邦、沿海州地方の日本海に面する港湾都市。第二次世界大戦中に建設され、シベリア鉄道の支線の終点、また不凍の貿易港として発展

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改訂新版 世界大百科事典 「ナホトカ」の意味・わかりやすい解説

ナホトカ
Nakhodka

ロシア連邦の沿海州,アメリカ湾に臨む港湾都市。極東地方における漁業中心地の一つで,シベリア鉄道支線の起点でもある。人口17万3522(2004)。1万トン級の船舶横付け可能な水深をもつ天然の良港で,市名はロシア語で〈掘出物〉の意。第2次世界大戦中に同盟国アメリカからの軍需物資を陸揚げする必要に迫られ,急きょ開港した。船舶修理工場,ブリキ缶工場,漁業コンビナートのほか,近くのチャダウジChadaudzh湾にロシア領極東地方最大の製油所があり,市内には航海学校,映画技術学校もある。ナホトカ港の入江は幅1.8km,奥行き4.6kmで,大部分が冬季は凍結する。1934年に築港工事に着手したが,第2次世界大戦で工事を中断,44年の後半から再開し,58年までに12ヵ所に係船場ができた。東方14kmにあるウランゲリVrangel'の港湾設備は日本企業との共同工事によって建設されたものである。サンクト・ペテルブルグとともに,日本の総領事館が置かれている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナホトカ」の意味・わかりやすい解説

ナホトカ
なほとか
Находка/Nahodka

ロシア連邦東部、沿海地方の港市。日本海に向かって開くアメリカ湾の湾奥北西部にある支湾ナホトカ湾に位置する。人口15万9800(1999)。波静かな不凍港を有し、シベリア鉄道の支線の終点となっている。港はロシア連邦極東の重要な国際港であり、漁業根拠地でもある。船舶修理、ブリキ缶、漁業コンビナート、鉄筋コンクリート建材などの工業がある。19世紀なかば過ぎにロシアの軍艦アメリカ号が偶然「発見」して命名したのがアメリカ湾で、ナホトカとは「みつけもの」の意(ナホトカ湾は1859年に「発見」)。1944年から港湾建設が始められ、50年には市となり発展したが、貨物の受入れ能力が限界に達したので、同じアメリカ湾内の東方18キロメートルにあるウランゲル湾に、ロシア連邦極東で最大となる新しいボストーチヌイ(東方)港を建設した。ナホトカには日本人墓地があり、1967~93の間日本総領事館が開設されていた。また、京都府舞鶴(まいづる)市、北海道小樽(おたる)市と姉妹都市の関係にある。

[三上正利]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナホトカ」の意味・わかりやすい解説

ナホトカ
Nakhodka

ロシア南東部,プリモルスキー地方の都市。ウラジオストクの東南東約 90km,ピョートル大帝湾東部の支湾アメリカ湾の湾奥にある港湾都市。天然の良港で,1859年ロシアの砲艦『アメリカ』号が嵐にあい,この入江に漂着して助かったことからナホトカ (ロシア語で「掘出し物,もうけ物」の意) と名づけられた。第2次世界大戦中,連合軍の援助物資の荷揚げ地として利用され,すぐれた自然条件とウラジオストクが手狭になったことから,戦後港湾として急速に発展。商港としてのほか,漁港としても重要となった。船舶修理,セメント,木材加工などの工業がある。ウラジオストクとは水路のほか,鉄道,ハイウェーで連絡。 1971年より市の東 18kmのウランゲリ湾に貿易専用のボストチヌイ港が日本の協力で建設され,木材,石炭,コンテナなどの専用岸壁もつくられている。日本では戦後の引揚げ者の乗船港として,またロシア観光の船舶の出入港としてよく知られている。人口 15万9695(2010)。

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百科事典マイペディア 「ナホトカ」の意味・わかりやすい解説

ナホトカ

ロシア,沿海州,日本海に臨む港湾都市。ウラジオストクの東方,ナホトカ湾に面し,極東地方における重要な商港。シベリア鉄道支線の終点。船舶修理,水産加工などの工業が行われる。1869年建設。第2次大戦中米国からの軍需物資陸揚げのため貿易港として開港,戦後シベリア抑留日本人の送還基地。長く日本からの入国窓口であったが,1992年,横浜―ナホトカ航路がウラジオストクに変更され,日本領事館も移転した(1993年)。16万6108人(2009)。

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