姉崎古墳群(読み)あねさきこふんぐん

日本歴史地名大系 「姉崎古墳群」の解説

姉崎古墳群
あねさきこふんぐん

[現在地名]市原市姉崎

養老ようろう川下流域左岸の沖積地から台地にかけて形成された古墳群で、古代上海上国の首長墓域に比定される。前方後円墳一一基・前方後方墳二基・円墳一三基・方墳一基の存在が確認されているが、すでに消滅した古墳も多い。盟主墳の系譜をたどると、最も古い段階の築造とみられる前方後円墳は群中最大規模の天神山てんじんやま古墳(墳丘長一三〇メートル、県指定史跡)で、墳丘形態などから四世紀前葉―中葉頃の築造と推定される。次いで釈迦山しやかやま古墳(同八六メートル)は四世紀後半代の築造と推測される。また天神山古墳の隣接地に前方後方墳東原ひがしはら古墳(同三三メートル)の周溝跡が平成四年(一九九二)調査で新たに確認されている。中期古墳として代表的なのは低地造営された二子塚ふたごづか古墳(同一〇三メートル、県指定史跡)で、出土遺物から五世紀中葉の築造とみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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