安政の地震

山川 日本史小辞典 改訂新版 「安政の地震」の解説

安政の地震
あんせいのじしん

1安政の東南海地震。1854年(安政元)11月4日に東海地方を襲った地震(安政東海地震)および翌5日に中部・近畿・四国・九州を襲った地震(安政南海地震)。前者遠州灘駿河湾後者は土佐沖を震源とし,マグニチュードはそれぞれ8.4。家屋倒壊のほか,津波により大きな被害がでた。東海地震の潰(つぶれ)・焼失家屋約3万戸,死者2000~3000人,南海地震では死者数千人とされている。

2安政の江戸地震。1855年(安政2)10月2日の夜,江戸を襲った地震。震源は江戸直下荒川河口付近,マグニチュードは6.9と推測。被害は江戸市中,とくに深川本所下谷・浅草で著しく,さらに地震後の火災が追い打ちをかけた。江戸町方の被害は死者4000人余,倒壊焼失家屋1万4000戸余。武家寺社方もあわせた死者の総数は,7000~1万人と推測される。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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