富町(読み)とみちよう

日本歴史地名大系 「富町」の解説

富町
とみちよう

[現在地名]能代市富町

能代町の東端、西ははた町、北は長根ながね町。

享保一三年(一七二八)能代町絵図(能代市役所蔵)に富町の名があり、「代邑聞見録」に元禄年間(一六八八―一七〇四)建置とある。享保一五年の「六郡郡邑記」では家数一九一軒。享保一三年の能代町絵図によれば、富町の両側町屋が並び、東には町屋の後ろに南北に走る小路があり、「ハタコウジ」と記される。またハタコウジの南端から東北へ山王さんのう社地の東南の角を通り北へ延びる線があり、「此町境享保七寅年戸嶋弥太右衛門黒沢忠兵衛御検地ニ被相究候」と記される。能代町境として同七年に決められたのであろう。


富町
とみまち

[現在地名]厳原町田淵たぶち

丸山まるやま町の北東に位置する。府中ふちゆう商人町二四ヵ町の一つ。室町時代の中頃、宗成職が守護代として宗盛直を国府に配したことに伴って当地に守護代館が置かれたので、役所やくしよ町と称されたという(津島紀事)。西手に八幡宮の神領田があった。万治二年(一六五九)富町と改称

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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