小井川 潤次郎(読み)コイカワ ジュンジロウ

20世紀日本人名事典 「小井川 潤次郎」の解説

小井川 潤次郎
コイカワ ジュンジロウ

大正・昭和期の民俗学者



生年
明治21(1888)年3月21日

没年
昭和49(1974)年2月28日

出生地
青森県八戸町(現・八戸市)

学歴〔年〕
青森県師範学校本科第二部〔明治42年〕卒

主な受賞名〔年〕
東奥賞(第8回)〔昭和30年〕,青森県文化賞(第8回)〔昭和41年〕

経歴
郷里青森県で小学校教員を務めながら民俗学を研究し、県下各地の年中行事の事例を収集。大正4年には民俗学者柳田國男に共鳴して八戸郷土研究会を結成し、「奥南新報」や「民俗展望」「いたどり」などの新聞・雑誌を中心に論考を発表した。18年に教職を退いたのち東京に出るが、22年に帰郷して青森県文化財専門委員・八戸市史編纂委員などを歴任。27年には日本民俗学会の名誉会員に推された。その研究対象は青森県の民謡や年中行事・伝統芸能・工芸・えんぶり・絵馬など多岐に渡り、民俗学に密接な関係する植物や歴史にも精通した。さらに、種差海岸や根城をはじめとする県内の名勝史跡の保存にも尽力。また、研究のみならず文筆や句歌・書画・菊の栽培など、幅広い趣味で知られた。著書に「八戸郷土叢書」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android