小保内虎夫(読み)オボナイ トラオ

20世紀日本人名事典 「小保内虎夫」の解説

小保内 虎夫
オボナイ トラオ

昭和期の実験心理学者 東京教育大学名誉教授



生年
明治32(1899)年4月25日

没年
昭和43(1968)年12月21日

出生地
岩手県二戸郡福岡町

学歴〔年〕
東京帝国大学文学部心理学科〔大正13年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔昭和27年〕

経歴
日大講師、東京高校講師を経て、大正15年同教授。昭和20年東京文理大兼東京高師教授、38年東京教育大名誉教授。その後日大、和光大各教授。視知覚研究で小保内学説といわれる感応理論を創始した。著書に「心理学と文化」「視知覚―感応学説研究」「記憶思考」「人間科学としての心理学」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「小保内虎夫」の意味・わかりやすい解説

小保内虎夫
おぼないとらお
(1899―1968)

心理学者。岩手県に生まれる。1924年(大正13)東京帝国大学心理学科を卒業。旧制東京高等学校教授を経て1945年(昭和20)から東京文理科大学(後の東京教育大学)教授、1963年からは日本大学教授。幅の広い実験心理学者であるが、おもな関心は視知覚の領域にあり、とくに図形残効、幾何学的錯視に関する研究が多い。1932年(昭和7)から1968年までの間に77編の論文を発表して心理・物理的感応理論を提唱し、人間行動の基礎には興奮抑制の二つの拮抗(きっこう)する過程が働く場があると主張した。著書に『心理学と文化』(1948)、『人間科学の基礎』(1954)などがある。

[宇津木保]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小保内虎夫」の解説

小保内虎夫 おぼない-とらお

1899-1968 昭和時代の心理学者。
明治32年4月25日生まれ。東京文理大教授などをへて昭和24年東京教育大教授。視知覚の研究で小保内学説とよばれる感応理論をたてた。昭和43年12月21日死去。69歳。岩手県出身。東京帝大卒。著作に「視知覚」「記憶・思考」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「小保内虎夫」の解説

小保内 虎夫 (おぼない とらお)

生年月日:1899年4月25日
昭和時代の知覚心理学;実験心理学。東京教育大学教授
1968年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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