小友沼(読み)おともぬま

日本歴史地名大系 「小友沼」の解説

小友沼
おともぬま

機織はたおりの南部にある。志戸橋野しとばしの北端にあたり、堤防を築いて貯水している。小友堤ともいい、大内田おおうちだ村・二井田にいだ村・機織村三ヵ村の水元堤。春先の雪解水や、豪雨によってしばしば堤防が決壊し三ヵ村は被害を受けたが、大正一一年(一九二二)堤防内をコンクリートで固めた。堤周辺は三ヵ村の草飼入会地でもあった。菅江真澄は「かすむ月星」に「いくちまちの田に水ひきぬらんかし。(大)伴たれか築きたりともいはれをしらず、その形の靭のまかれるに似たるもおかし」と記し、同書絵図の説明に「大友の坡、中沢新田、泉沢なといふ村々に根花とて蕨粉をとりて世を渡るたつきとし(中略)此池のめくりに外に村さらになし、水下の田はいくちまちといふことをしらす。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「小友沼」の解説

小友沼

秋田県能代市にある農業用溜池。「おともぬま」と読む。江戸時代秋田藩が築造したもので、大正時代につくられた扇形分水路により周囲水田放射状灌漑用水が送られている。渡鳥の中継地で、メダカスナヤツメなどの絶滅危惧種魚類も生息する。農水省による「ため池百選」に選定されている。

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