精選版 日本国語大辞典 「尻切」の意味・読み・例文・類語
し‐きれ【尻切】
しり‐きれ【尻切】
- 〘 名詞 〙
- ① 尻の方が切れていること。後ろの切れていること。
- ② 「しりきれぞうり(尻切草履)①」の略。
- [初出の実例]「冠の破れひしげて、巾子(こじ)のかぎりあるしりきれの尻の破れたる穿きて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)祭の使)
- ③ 中途でやめて、あとを続けないこと。前半だけで後半のないこと。中途半端なこと。
- [初出の実例]「落語的尻きれ的の拙き文章を図に現す時、山の形が、今の膝の影に似たるによりて自分の影を益面白からず思ふ」(出典:明治卅三年十月十五日記事(1900)〈正岡子規〉)
- ④ 「しりきればんてん(尻切半纏)」の略。
しり‐きり【尻切】
- 〘 名詞 〙
- ① 「しりきりぞうり(尻切草履)」の略。
- [初出の実例]「紫足袋に尻切(シリキリ)をはかせ」(出典:随筆・還魂紙料(1826)下)
- ② 「しりきりばんてん(尻切半纏)」の略。
- ③ ⇒しりきれ(尻切)