山上曹源(読み)やまかみそうげん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「山上曹源」の意味・わかりやすい解説

山上曹源
やまかみそうげん
(1878―1957)

明治~昭和期の曹洞(そうとう)宗の僧。号は靈岳(れいがく)。佐賀県永寿(えいじゅ)寺の文珠智源(もんじゅちげん)について出家。上京して曹洞宗大学林に学び、海外研究生としてセイロン島スリランカ)のコロンボインドカルカッタ大学で梵(ぼん)語、印度哲学専攻、同大学で仏教思想系統論を講じ、1913年(大正2)に帰国。永寿寺および埼玉県の蓮光寺(れんこうじ)の住職ともなったが、曹洞宗大学(駒沢(こまざわ)大学)の昇格、機構整備に努め、のちに学長に任じられた。また駒沢高等女学校(駒沢学園)を創設し宗教教育に専念した。昭和32年3月21日80歳で入寂。

[櫻井秀雄 2017年10月19日]

『山上貞編『逐浪隨波――山上曹源追悼録』(1957・神奈川新聞社)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山上曹源」の解説

山上曹源 やまがみ-そうげん

1878-1957 明治-昭和時代の僧,仏教学者。
明治11年10月12日生まれ。インド,セイロン(スリランカ)に留学,サンスクリット,インド哲学をまなぶ。帰国後母校曹洞(そうとう)宗大(現駒沢大)教授,駒沢大学長などをつとめた。昭和32年3月21日死去。78歳。佐賀県出身。号は霊岳。著作に「仏教思想系統論」,訳書に「ミリンダ王問経」など。

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