岩吉(読み)いわきち

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「岩吉」の解説

岩吉(1) いわきち

1807-1852 江戸時代後期の漂流民。
文化4年生まれ。尾張(おわり)廻船宝順丸乗組員。天保(てんぽう)3年遠州灘で遭難し,5年北アメリカのフラッタリー岬漂着ロンドン,マカオをへて8年アメリカ船モリソン号で帰国するが,異国船打払令により砲撃される(モリソン号事件)。マカオにもどり,イギリス貿易監督庁の通訳をつとめた。嘉永(かえい)5年6月同地で妻に殺された。46歳。

岩吉(2) いわきち

?-1860 幕末の漂流民。
播磨(はりま)(兵庫県)の栄力丸乗組員。嘉永(かえい)3年遠州灘で遭難し,浜田彦蔵(ジョセフ=ヒコ)らとアメリカ船に救助されて渡米。その後広東におくられ,安政6年駐日イギリス公使オールコックにしたがって帰国するが,7年1月21日江戸高輪東禅寺前で斬殺(ざんさつ)された。紀伊(きい)塩津(和歌山県)出身通称は伝吉,ダン=ケッチ

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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