島田郷(読み)しまだごう

日本歴史地名大系 「島田郷」の解説

島田郷
しまだごう

和名抄」元和古活字本にみえる郷名。東急本は「嶋田」につくる。高山寺本・名博本は「鳥田郷」につくるが、嶋田の誤写であろう。東急本に「之万多」の訓がある。郷里制下の里として鹿野かの里がある。


島田郷
しまだごう

戦国期にみえる郷地名。鎌倉時代からみえる東海道の島田宿を含む地で、現島田市の中央部一帯比定される。明応八年(一四九九)五月三日の今川氏親判物写(三浦文書)に「嶋田郷」とみえ、今川氏親は三浦平五に、大津おおつ郷などとともに当郷半分および当郷すべての棟別銭などを先判(今川義忠)に任せて安堵している。永禄一二年(一五六九)四月一九日、武田信玄はいったん当郷を旧今川家臣で新たに武田家に仕えた岡部次郎兵衛尉に与えたが、遠江国境の地は所務が難しいとの訴えを入れ、兄の岡部和泉守跡地を与えた(「武田信玄判物写」能勢文書)


島田郷
しまたごう

「和名抄」高山寺本・東急本に「嶋田」、刊本に「島田」と記され、ともに訓を欠く。「新編常陸国誌」に「按ズルニ、今ノ島田村ナリ」とあり、現東茨城郡茨城町南島田みなみしまだに比定する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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