川浦温泉(読み)かわうらおんせん

日本歴史地名大系 「川浦温泉」の解説

川浦温泉
かわうらおんせん

[現在地名]三富村川浦

湯の平ゆのたいらにあり、旧秩父ちちぶ往還付近の笛吹川沿いに位置する。永禄四年(一五六一)五月一〇日の武田信玄印判状(恵林寺文書)に「河浦湯屋造営本願之事」とみえ、当時河浦の湯は恵林えりん(現塩山市)領にあったと考えられ、また武田信玄が同寺宛に河浦の湯屋造営を下知したのは、同年九月の川中島合戦に備え、あらかじめ負傷者を温泉で治療させる準備を行ったものともいわれている。江戸時代には一般に逆上に効あるとして知られた(裏見寒話)。「甲斐国志」によると、湯坪は二間半に一間半、湯泉の熱さは「鶏子ヲク」ほどで、よく諸病を治したので浴客も多く、延享四年(一七四七)以降湯税永一九〇文を上納するようになったという。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「川浦温泉」の意味・わかりやすい解説

川浦温泉
かわうらおんせん

山梨県山梨市三富(みとみ)川浦にある温泉。笛吹川(ふえふきがわ)の上流河畔にある閑静な温泉で、笛吹温泉郷の一湯。傷兵の治療のために使われた武田信玄(しんげん)隠し湯の一つで、泉質単純温泉。笛吹川源流の西沢渓谷探勝客や、甲武信(こぶし)ヶ岳などへの登山客によく利用される。塩山(えんざん)駅からバス40分。

横田忠夫

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「川浦温泉」の意味・わかりやすい解説

川浦温泉
かわうらおんせん

山梨県北部,山梨市の笛吹川上流にある温泉。渓谷に臨んで宿が1軒建つ。泉質は単純泉。泉温は 47℃。武田信玄の隠し湯とも伝えられ,リウマチや神経痛などに効能があるといわれる。

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デジタル大辞泉プラス 「川浦温泉」の解説

川浦温泉

山梨県山梨市、笛吹川の上流河畔にある温泉。武田信玄が温泉開発を命じたとされ、隠し湯のひとつと言われている。

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