デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「市川宗三郎」の解説
市川宗三郎(初代) いちかわ-そうざぶろう
貞享(じょうきょう)4年生まれ。江戸の初代市川団十郎に入門。生地の大坂にもどり,惣三郎と宗三郎をつかいわけ,荒事(あらごと),悪人方で活躍。享保(きょうほう)16年からは宗三郎の名で江戸で出演,江戸随一の実悪(じつあく)役者と称された。宝暦2年5月11日死去。66歳。初名は市川勝五郎。俳名は和尉。屋号は河内屋。
市川宗三郎(4代) いちかわ-そうざぶろう
明和3年生まれ。大坂の3代藤川八蔵に入門。文化2年江戸の7代市川団十郎のもとで4代宗三郎を襲名。敵役と老役(ふけやく)で文化-文政ごろ活躍した。天保(てんぽう)6年5月12日死去。70歳。前名は富士川国蔵。後名は成田屋宗兵衛。俳名は錦水,賀尉,鬼舛。屋号は成田屋。
市川宗三郎(3代) いちかわ-そうざぶろう
4代市川団十郎の門人。安永9年3代宗三郎を襲名。敵役として寛政の末ごろまで江戸の舞台で活躍した。文化12年10月死去。初名は市川入蔵。前名は市川照右衛門,市川純右衛門。俳名は鬼従,和尉。
市川宗三郎(2代) いちかわ-そうざぶろう
初代市川宗三郎の門人。立役(たちやく)を演じ,宝暦3年江戸森田座で2代を襲名。のち上方で敵役として好演した。安永5年死去。初名は市川庄五郎。俳名は和尉。屋号は河内屋。