市民的及び政治的権利に関する国際規約(読み)しみんてきおよびせいじてきけんりにかんするこくさいきやく(英語表記)International Covenant on Civil and Political Rights

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

市民的及び政治的権利に関する国際規約
しみんてきおよびせいじてきけんりにかんするこくさいきやく
International Covenant on Civil and Political Rights

1966年12月16日に国連総会が採択した人権の国際的保障を目的とする条約。自由権規約,B規約とも称される。1976年3月23日発効。同規約に付された市民的及び政治的権利に関する国際規約の選択議定書および経済的社会的及び文化的権利に関する国際規約(A規約)とあわせて国際人権規約を構成する。国連総会は 1948年に世界人権宣言を採択したが,同宣言は通常は法的拘束力を欠くと考えられるため,その条約化を行ない,いっそう詳細な規定を設けることを目的として作成された。このうち自由権的基本権(→基本的人権)について規定する本国際規約は,当事国に対しその領域内にあるすべての個人に対して同規約上の権利を尊重することを義務づける。また,実施措置として報告制度,国家通報制度,個人通報制度の三つを規定した。このうち後二者を利用するためには,当事国が別に行なう宣言,あるいは先にふれた選択議定書批准がそれぞれ必要とされる。2013年4月現在,締約国は日本を含む 167ヵ国である。

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世界大百科事典(旧版)内の市民的及び政治的権利に関する国際規約の言及

【基本的人権】より

… 世界人権宣言はすべての国が達成すべき共通の基準として布告されたのであって法的な拘束力を有しないが,これに補正を加え条約化したのが,66年12月16日の第21回総会で採択された国際人権規約である。これは〈経済的,社会的及び文化的権利に関する国際規約〉(A規約)と〈市民的及び政治的権利に関する国際規約〉(B規約)からなる。A規約は社会的基本権をおもな内容としており,締約国は規約の定める権利の実現のためにとった措置および権利の実現についてもたらされた進歩に関し報告義務を負う。…

【国際人権規約】より

…〈経済的,社会的及び文化的権利に関する国際規約〉(社会権規約またはA規約とよばれる。1976年1月3日発効),〈市民的及び政治的権利に関する国際規約〉(自由権規約またはB規約。1976年3月23日発効)ならびに自由権規約についての選択議定書(1976年3月23日発効)の三つの条約の総称。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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