市法売買(読み)しほうばいばい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「市法売買」の意味・わかりやすい解説

市法売買
しほうばいばい

寛文 12 (1672) ~貞享2 (85) 年の間に施行された長崎における対外貿易法の一つ。明暦1 (1655) 年,江戸幕府糸割符法を廃し,相対 (あいたい) 売買を採用したが,競売により価格が高騰したため,市法売買法を行うこととした。この方法は,江戸大坂,京都,長崎,堺の五ヵ所商人から札宿老,支配人目利などを選び,全輸入品を国内価格より 30~40%低く評価させ,国内商人の入札価格その他を勘案のうえ奉行所で価格を決定,会所で一括契約,購入するというものである。これは日本側で価格決定権を握り,輸入品の騰貴金銀流出を抑制しようとするものであったが,その効果は少なかった。 (→糸割符 )

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