柱または壁に働く建造物の重量による鉛直方向の力を,柱や壁からみれば強さが弱い地盤に伝えるため,地盤に接する建造物の面を,ある幅をもって柱の間を連続させたり,または壁下で広げて作った基礎。連続基礎,連続フーチング基礎,あるいは壁の場合壁フーチング基礎とも呼ばれるが,建築の法律用語としては布基礎と称することになっている。通常鉄筋コンクリートで作られるが,軽い木造などの建造物では無筋コンクリートで作られることもある。直接地盤(杭の場合もあるが)に接して広がっている部分を基礎スラブといい,その上の壁状またははり状の部分を布基礎の立上り部分と呼ぶ。基礎の上部が壁の場合,立上り部分は壁と一体となる。柱の場合は,建物の重量を基礎スラブに広げて受けているため,立上り部分は,柱で支えられ基礎スラブを介して伝わる鉛直上方への荷重を受けるはりとして働くことになる。柱や壁から伝わる重量に応じて基礎スラブの幅を調節し,不同沈下を起こさないようにする。
→基礎
執筆者:園部 泰寿
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 不動産売買サイト【住友不動産販売】不動産用語辞典について 情報
出典 リフォーム ホームプロリフォーム用語集について 情報
…日本の建築物では,工場,体育館などの大空間建物でないかぎり,柱脚下をはり(基礎ばりあるいはつなぎばりと呼ばれる)でつなぎ,独立フーチング基礎にモーメントがかからないようにするとともに不同沈下に備えている。(b)連続フーチング基礎 布基礎とも呼ばれ,フーチング部分が長く帯状になっているもの(図1-b)。柱下だけのフーチングの面積では地盤の耐力を超える単位面積当りの荷重が加わる場合に,柱間を結ぶ形で設けられ,壁の下にも壁に沿って設けられる。…
※「布基礎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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