ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「布施松翁」の意味・わかりやすい解説
布施松翁
ふせしょうおう
[没]天明4(1784)
江戸時代中期の心学者。名は矩道,通称は松葉屋伊右衛門。京都の呉服商の子に生れ,京都松原辺に住み,心学を手島堵庵,富岡以直らに学んだものと推察されるほかは,履歴未詳。著書に『西岡孝子行状聞書』 (1770) ,『松翁ひとりごと』 (96) ,『松翁道話』 (5編 15巻,第1編は 1812~14,第2編以下は 16以後) があるが,特に『松翁道話』は柴田鳩翁の『鳩翁道話』とともに江戸時代の通俗教育書の双璧と称される。
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