(読み)ホウ

デジタル大辞泉 「幇」の意味・読み・例文・類語

ほう【幇】[漢字項目]

[音]ホウハウ)(呉)(漢)
わきから助ける。「幇間幇助
[補説]「幫」は本字
難読青幇チンパン紅幇ホンパン

パン【幇/幫/帮】

《〈中国語〉》中華人民共和国成立以前の中国における同業者・同郷者などの相互扶助組合。また、これに類似した団体。厳格な規約があり、強い団結力で外部勢力に対抗した。

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精選版 日本国語大辞典 「幇」の意味・読み・例文・類語

パン【幇・・幫・帮】

  1. 〘 名詞 〙 ( 中国語から ) 中華人民共和国成立以前の中国における団体・結社通称。他省に住む同郷人の団体、同業者の団体、また職人などを主体とする秘密結社もこれに含まれる。〔モダン辞典(1930)〕

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旺文社世界史事典 三訂版 「幇」の解説

幇(幫)
ぱん

中国における同業者・同郷人などの経済活動を中心とする相互扶助組合,またこれに類似した団体
厳格な規約をもち,強い団結力を示した。事務所を公所または会館という。清代以降は会党と呼ばれる反体制的な秘密結社に発展するものもあり,それには水運業者組合から発達した青幇 (チンパン) や天地会系の紅幇 (ホンパン) などがある。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【華僑】より

…もともと華僑は生活苦のためやむなく本国を脱出したのであるから,本国の保護が得られないとすれば,相互にことばの通ずる同郷者が集まって助け合うのは当然である。このような同郷者の団体を幇(帮)(パン)という。中国南部では地縁と血縁とが重なって一村すべてが同姓で,祖先神を同じくし共通の信仰をもっているところが少なくない。…

【ギルド】より

…古くから文献にみえる,社や会あるいは社会と称される共通の祭祀を中核とした擬制氏族的集会がいわば古式ギルドにあたるが,唐・宋以後になると,都市内部にも各種の社,会が出現する。それは科挙の同期会白蓮社や金剛会のような宗教・秘密結社から,政治的には胥吏(しより)や輸送業者の集団まで多種多様で,呼称も時代が下ると幇(パン)の字が多く使われた。さらに,宋以後の統一帝国の安定,全国市場を対象とした商工業の盛行とともに,各地に同郷集団の集会所である会館が出現したことが特徴的である。…

※「幇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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