紅幇(読み)ホンパン

デジタル大辞泉 「紅幇」の意味・読み・例文・類語

ホンパン【紅幇】

《〈中国語〉》中国民国時代の秘密結社哥老会かろうかい系。清末に揚子江流域一帯に勢力を広げ、辛亥しんがい革命に協力した。青幇チンパンと併称される。こうほう。

こうほう〔コウハウ〕【紅幇】

ホンパン

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精選版 日本国語大辞典 「紅幇」の意味・読み・例文・類語

ホンパン【紅幇】

  1. 中国にあった秘密結社の一つ。青幇(チンパン)分派太平天国の乱以後に現われ、孫文と手を結び辛亥革命(しんがいかくめい)に参加。しかし上海中心とする揚子江下流域では、私塩やアヘン密売賭場妓楼経営などを行ない、中華民国暗黒面を形成。中華人民共和国の成立後に粛正された。

こうほうコウハウ【紅幇】

  1. ホンパン(紅幇)

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百科事典マイペディア 「紅幇」の意味・わかりやすい解説

紅幇【ホンパン】

中国,太平天国滅亡後の華中で組織された秘密結社で,初め反清朝的であった。青幇(チンパン)と並称される有力な結社で,都市労働者・下層民間に拡大し,孫文の民国革命には力があった。哥老会(かろうかい)も紅幇の一支派とされる。→会党
→関連項目秘密結社四・一二クーデタ

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旺文社世界史事典 三訂版 「紅幇」の解説

紅幇
ホンパン

中国の清末期から中華民国時代にかけて活動した秘密結社。会党
洪幇ともいう。天地会(三合会)や哥老会の流れをくむもので,反清復明をスローガンとして秘密の符牒儀式によって互いを確認する。辛亥革命期にはそのネットワークを使って革命に貢献した。長江流域や江南のデルタ地帯で活躍した。中華人民共和国の成立後は解散させられた。

紅幇
こうパン

ホンパン

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デジタル大辞泉プラス 「紅幇」の解説

紅幇

中国の清・民時代の揚子江流域から華南地方を中心に勢力のあった労働者、下層遊民の秘密結社。「ホンパン」または「こうほう」と読む。

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