江戸期の城。長崎県平戸市岩の上町の亀岡(かめおか)公園にある。1599年(慶長4)松浦鎮信(まつらしげのぶ)によって築かれた。これを日之岳(ひのたけ)城というが、鎮信は1608年最愛の嗣子(しし)急死の悲しみのあまり火を放って廃城し、一時白狐山(びゃっこさん)の中腹に中の館(やかた)を築いて居住した。のち1704年(宝永1)棟(たかし)のときに、幕府から新城築城の許可を得て山鹿素行(やまがそこう)とともに縄張りを行い新しく城を築き、これを亀岡城とよんだ。日之岳城も亀岡城もともに平戸城の名でよばれる。亀岡城は平山城(ひらやまじろ)で、山上に本丸、二の丸、海岸に三の丸を置き、松浦氏6万石の城として幕末に至る。1962年(昭和37)天守閣が復原された。
[小和田哲男]
出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
…人口2万5240(1995)。市の中心,平戸島北東端の旧平戸町には1607年(慶長12)亀岡城(平戸城)が築かれ,近世は松浦(まつら)氏の城下町で,天然の良港をもち,古代から中国,朝鮮などとの海上交通の要地であった。主産業は農漁業で,米作を中心にタバコ栽培,平戸牛として知られる肉牛の飼育,養豚などが行われる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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