広文庫(読み)コウブンコ

デジタル大辞泉 「広文庫」の意味・読み・例文・類語

こうぶんこ〔クワウブンコ〕【広文庫】

百科事典。20冊。物集高見もずめたかみ編。大正5~7年(1916~1918)刊行和漢書仏典などから抜き出した5万余項を、五十音順に配列したもの。「古事類苑」を補足する内容をもつ。

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精選版 日本国語大辞典 「広文庫」の意味・読み・例文・類語

こうぶんこクヮウブンコ【広文庫】

  1. 百科辞典。二〇冊。物集(もずめ)高見編。大正五~七年一九一六‐一八)刊。事項名五万余を五十音順に配列し、同じ編者による「群書索引所載諸書から、各項目に関する解説記事を抜き出して掲載したもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「広文庫」の意味・わかりやすい解説

広文庫
こうぶんこ

百科事典。20冊。物集高見(もずめたかみ)著。刊行の開始は1916年(大正5)、18年に終了した。和漢書や仏書などから地理生物文物などに関する約5万の項目を抽出し、五十音順に配列する。その事項がどの文献にいかに記されているかを調べるのに有益で、文章をかなり長く引用するのが特徴である。著者1人の力で約30年を費やして成立したもので、この種の類書としては最後の編集である。『群書索引』はこの姉妹編

[沖森卓也]

『物集高見・物集高量編『広文庫』全20巻・復刻版(1976・名著普及会)』

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百科事典マイペディア 「広文庫」の意味・わかりやすい解説

広文庫【こうぶんこ】

国学者物集高見(もずめたかみ)〔1847-1928〕編の類書。日本に関する小項目を五十音順に並べ,その項目に必要な引用文を和漢の古書,仏書から探索して掲げたもの。1916年―1918年に全20冊を刊行。

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世界大百科事典(旧版)内の広文庫の言及

【百科事典】より

…1879年文部大書記官西村茂樹の建議に始まる《古事類苑》の編纂は,紆余曲折を経て1913年に和装本350巻,洋装本50巻・索引1巻という大部のものとして完成したが,江戸時代の《類聚名物考》や《古今要覧稿》を受け継ぎ集大成した日本に関する百科事典として,現在でも利用されている。また,物集高見(もずめたかみ)が独力で30年の歳月を費やして編纂した《広文庫》20巻,索引《群書索引》3巻も,同じ流れをくむものである。 平安時代に《色葉(伊呂波)字類抄(いろはじるいしよう)》という発音順配列の辞典が作られているが,古代以来日本の辞典・字典・事典は,類書的な部門別編成によるものが主流であった。…

【物集高見】より

…明治維新後神祇官史生となるが,のち東京帝国大学文科大学,学習院などの教授を歴任。《言文一致》(1886),国語辞書《日本大辞林》(1894)をはじめ多くの編著書があるが,《広文庫》(20巻,1916)は30余年を費やし家産を傾けて完成したもの。五十音順の類書形式の百科辞書というべく,《群書索引》(3冊)とともに復刻版も出された。…

※「広文庫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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