引上げ(読み)ヒキアゲ

デジタル大辞泉 「引上げ」の意味・読み・例文・類語

ひき‐あげ【引(き)上げ/引(き)揚げ】

引き上げること。「沈没船の引き上げ」「税率引き上げ
(引き揚げ)外国から本国に帰ること。特に、第二次大戦後、外地で生活していた人が内地に帰ったことをさす。博多浦賀舞鶴などが引き揚げ港として指定され、昭和21年(1946)末までに500万人以上の人々が引き揚げた。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「引上げ」の意味・読み・例文・類語

ひき‐あげ【引上・引揚】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ひっぱって上にあげること。
  3. 程度や値をより高いものにすること。
    1. [初出の実例]「関税の引き上げを政府へ向って要求した」(出典:上海(1928‐31)〈横光利一〉三三)
  4. 日時を繰り上げること。
    1. [初出の実例]「今日於東福寺、虎関和尚百年忌仏事致沙汰云々。明年当之。然而引上沙汰之云々」(出典:師郷記‐文安元年(1444)三月二四日)
  5. 軍勢を率いてもどること。
    1. [初出の実例]「賊を討ち大功をなして此画は引上(ヒキアゲ)の処」(出典:暁月夜(1893)〈樋口一葉〉)
  6. いままでいたところをひき払って、もといたところにもどること。また、居住していた外国から故国に帰ること。
    1. [初出の実例]「復員、引揚げ、疎開の人間と」(出典:姫岩(1948)〈田村秋子〉二幕)
  7. 産婦を介抱して産児を取り上げること。取り上げ。
  8. 政府が民間から現金を受け入れること。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android