彷徨変異(読み)ホウコウヘンイ

デジタル大辞泉 「彷徨変異」の意味・読み・例文・類語

ほうこう‐へんい〔ハウクワウ‐〕【××徨変異】

個体変異

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精選版 日本国語大辞典 「彷徨変異」の意味・読み・例文・類語

ほうこう‐へんい ハウクヮウ‥【彷徨変異】

〘名〙 純系個体が示す非遺伝的で連続的変異環境影響によって起こる。同一の遺伝子を有する一個体の植物種子の重さや葉の長さはすべて同一の重さ、長さを示すのでなく、ある値を中央値として大小両方向に正規分布をするようになること。

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百科事典マイペディア 「彷徨変異」の意味・わかりやすい解説

彷徨変異【ほうこうへんい】

全く同じ遺伝子構成をもつ個体の集りの中でみられる形質の違い。一本の植物に実った種子の大小,軽重などがその例。形質の変動はある値を中心として両側に次第に減少していく山形曲線,いわゆる正規分布を示す。山の両端,すなわち値の小さいもの,あるいは大きいものをとって子孫の形質の変動を調べても,中心値は変わらず,再び同様の曲線を示す。単一の遺伝子群が環境条件の影響のもとに生みだす表現型の確率論的な変異と解すべきもので,現在ではこの語はほとんど用いられない。

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世界大百科事典(旧版)内の彷徨変異の言及

【純系説】より

…集団の構成が雑多であるときには選抜によって一定の方向に変異をかたよらせることができるが,集団が純系に近づけば,内部には環境による変異のみが存在し,選抜は無効であるという説。W.L.ヨハンセン(1903)がインゲンマメの重量に関する選抜実験を基に提唱した。市販のマメの重さを測定すると連続的な変異を示すが,これをいくつかの階級に分け,その子孫のマメの重さを測ると重い階級の子孫の平均は全体の平均より重く,軽い階級の子孫の平均は軽かった。…

※「彷徨変異」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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