後生鉱床(読み)コウセイコウショウ(英語表記)epigenetic deposit

デジタル大辞泉 「後生鉱床」の意味・読み・例文・類語

こうせい‐こうしょう〔‐クワウシヤウ〕【後生鉱床】

母岩よりあとからできた鉱床

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精選版 日本国語大辞典 「後生鉱床」の意味・読み・例文・類語

こうせい‐こうしょう‥クヮウシャウ【後生鉱床】

  1. 〘 名詞 〙 母岩の生成後に生じた鉱床の総称。いろいろな成因のものを含む。熱水鉱脈、残留鉱床接触交代鉱床など。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「後生鉱床」の意味・わかりやすい解説

後生鉱床
こうせいこうしょう
epigenetic deposit

既存岩石中に、後の時代の鉱化作用により生成した鉱床。鉱床を胚胎(はいたい)する岩石(母岩)が生成した時代と、鉱床そのものが生成した時代との関係により、鉱床を2大別したうちの一つで、同生鉱床対語である。既存の岩石の割れ目断層に沿って生成される鉱脈鉱床や、既存の岩石と反応したり、これを溶解したりして生成される交代鉱床などが代表的な例である。日本では、黒鉱鉱床キースラーガー層状含銅硫化鉄鉱床)、層状マンガン鉱床などが、かつて後生鉱床と考えられていたが、研究の進展により現在これらはいずれも同生鉱床と考えられている。後生か同生かは単に学問的に重要であるばかりでなく、鉱床の形や広がりに関係しているので鉱床探査の面でも重要な意味をもっている。

[島崎英彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「後生鉱床」の意味・わかりやすい解説

後生鉱床
こうせいこうしょう
epigenetic deposit

母岩の生成よりあとにできた鉱床。同生鉱床と対になる用語である。

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岩石学辞典 「後生鉱床」の解説

後生鉱床

周囲の岩石よりも後に形成された鉱床[Bateman : 1952].

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世界大百科事典(旧版)内の後生鉱床の言及

【鉱床】より

…このような場合には火成鉱床にも堆積鉱床にも分類しうる。また鉱床の周囲の岩石(母岩)との成因的関係で同生鉱床,後生鉱床に大別することも行われている。同生鉱床とは,鉱床と母岩がほぼ同時代に同じ地質現象により生成されたものをさし,正マグマ鉱床や堆積鉱床の大部分がこれである。…

※「後生鉱床」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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