日本大百科全書(ニッポニカ) 「復興金融公社」の意味・わかりやすい解説
復興金融公社
ふっこうきんゆうこうしゃ
Reconstruction Finance Corporation
1932年2月、アメリカ合衆国のフーバー政権により設立された連邦政府の融資機関。大恐慌の経済危機の下で経営状態が悪化した企業に対し、政府資金の活用により救済、てこ入れすることを目的とし、資本金は5億ドル、また融資活動の資金調達のため20億ドルまで借り入れる権限を認められた。設立当初、とくにひどい窮状にあった金融機関と鉄道中心に貸付が行われたが、ニューディール期に一般企業への貸付や輸出入銀行をはじめとする他の政府機関への出資など、その機能が拡大し、さらに第二次世界大戦期には国防生産施設公社、その他の戦時機関を設立して、軍需生産増強の面でも重要な役割を果たした。
[新川健三郎]