…もと足軽にすばやく行動する者の意。平安末期の《平家物語》や南北朝期の《太平記》に散見する足軽は,戦いに先立ち敵方の市中に放火してまわる〈足かる共〉や,犬を使い暗闇に働き,夜半に“歩立(かちだち)”で敵城に忍び入る〈足軽ノ兵〉など,いずれも戦場の裏面で放火・忍びなど敵背のかく乱工作に従うゲリラ集団として描かれている。しかしその多くは訓練された特殊部隊ではなく,その戦場に詳しい〈案内知タル兵〉とされるように,地元の宿・村から集められた悪党的な傭兵であった。…
…兵法上の源流は,中国の《孫子》にあり,その〈用間篇〉に述べられている。兵法が中国から日本に伝わって独特の発達をし,間(かん)(調査とか謀略の意味)を用いる術,すなわち忍びの術を特別に修行する忍術が生まれ,これを行う者を忍者といった。忍者は特殊な階級として地域的に集団化した。…
※「忍び」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
1969年から続く英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳書部門で、他言語から英語に翻訳された優れた作品に贈られる。翻訳者の仕事を重視し、賞金5万ポンド(約970万円)は作家と翻訳者で折半される。2005年...