応暦寺(読み)おうれきじ

日本歴史地名大系 「応暦寺」の解説

応暦寺
おうれきじ

[現在地名]真玉町大岩屋 大岩屋

真玉川に流れ込む岩屋いわや川右岸の高所にある。山号は大岩屋山。天台宗本尊不動明王。六郷山寺院の一つで中山本寺。現在の寺は元禄八年(一六九五)登慶が中興したもの。薬医門形式の山門は江戸時代前期を下らない時期の造立といわれ、中興時のものと思われる。旧寺地はそれより約三〇〇メートルほど南にあったという。養老二年(七一八)仁聞菩薩による開基と伝えるが、当初は霊場または修験者の行場としてあったものが寺基を整え、天台系寺院になったと考えられる。長承四年(一一三五)三月二一日の夷住僧行源解状案(余瀬文書)に「大岩屋」とみえるのが当寺の前身とされ、えびすの不動岩屋の開発に対して行源が当地住僧らに証判を請うている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android