(読み)キョウ

デジタル大辞泉 「怯」の意味・読み・例文・類語

きょう【怯】[漢字項目]

[音]キョウ(ケフ)(漢) [訓]おびえる ひるむ
臆病で心がしりごみする。「怯弱怯懦きょうだ卑怯

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精選版 日本国語大辞典 「怯」の意味・読み・例文・類語

きょうケフ【怯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動ナリ・タリ ) 臆病であること。卑怯(ひきょう)であること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「壮士大いに我が怯なりしを愧ぢ」(出典:春窓綺話(1884)〈高田早苗・<著者>坪内逍遙・<著者>天野為之訳〉七)
    2. [その他の文献]〔史記‐楽書〕

おびえ【怯】

  1. 〘 名詞 〙 おびえること。恐怖
    1. [初出の実例]「麦稈細工(むぎわらざいく)住吉踊を売る、これを一室に繋(か)け置けば、小児の怯(オビエ)を止むるといへり」(出典:東京風俗志(1899‐1902)〈平出鏗二郎〉中)

ひるみ【怯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「ひるむ(怯)」の連用形名詞化 ) 気力がくじけること。おじけること。
    1. [初出の実例]「おのれが程のうす手にひるみはせぬと」(出典:浄瑠璃・平家女護島(1719)三)

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普及版 字通 「怯」の読み・字形・画数・意味


8画

(異体字)
8画

[字音] キョウ(ケフ)
[字訓] おそれる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は去(きょ)。〔説文十上を正字とし、「畏るること多きなり」、また「杜林」として字を怯に作るという。文献を用いる例がなく、〔韓非子、説難〕に「怯懦」、〔韓非子、守道〕に「怯」の語がある。

[訓義]
1. おそれる、おびえる、さける。
2. よわい。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕怯 乎知奈之(をぢなし)。ワヅカニ 〔名義抄〕怯 オソル・ハバカル・ツタナシ・ヤハラカナリ・ヲヂナシ・オロカナリ・ワヅカニ・ヨワシ

[熟語]
怯畏怯疑・怯怯懼怯候・怯弱怯沮怯懾・怯人怯惜・怯懦怯惰・怯怯胆・怯恥怯怕・怯薄・怯夫・怯怖怯勇怯劣
[下接語]
威怯・畏怯・怯・孤怯・示怯・弱怯・懾怯・怯・孱怯・疎怯・懦怯・退怯・駑怯・魄怯・卑怯・勇怯・庸怯・老怯

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