(読み)キョウ

デジタル大辞泉 「怯」の意味・読み・例文・類語

きょう【怯】[漢字項目]

[音]キョウ(ケフ)(漢) [訓]おびえる ひるむ
臆病で心がしりごみする。「怯弱怯懦きょうだ卑怯

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「怯」の意味・読み・例文・類語

おび・える【怯】

〘自ア下一(ヤ下一)〙 おび・ゆ 〘自ヤ下二〙
物事をこわがってびくびくする。恐れ驚く。恐れちぢむ。
万葉(8C後)二・一九九「敵(あた)見たる 虎かほゆると 諸人の 恊流(おびゆル)までに」
悪夢におそわれて、驚いて目をさます。悪夢にうなされて目をさます。
源氏(1001‐14頃)帚木「物におそはるる心地して、『や』とおびゆれど、かほに衣のさはりて、音にもたてず」

おびえ【怯】

〘名〙 おびえること。恐怖
※東京風俗志(1899‐1902)〈平出鏗二郎〉中「麦稈細工(むぎわらざいく)住吉踊を売る、これを一室に繋(か)け置けば、小児の怯(オビエ)を止むるといへり」

きょう ケフ【怯】

〘名〙 (形動ナリ・タリ) 臆病であること。卑怯(ひきょう)であること。また、そのさま。
※春窓綺話(1884)〈高田早苗・坪内逍遙・天野為之訳〉七「壮士大いに我が怯なりしを愧ぢ」 〔史記楽書

ひるみ【怯】

〘名〙 (動詞「ひるむ(怯)」の連用形名詞化) 気力がくじけること。おじけること。
※浄瑠璃・平家女護島(1719)三「おのれが程のうす手にひるみはせぬと」

おび・ゆ【怯】

〘自ヤ下二〙 ⇒おびえる(怯)

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