我党(読み)ワトウ

デジタル大辞泉 「我党」の意味・読み・例文・類語

わ‐とう〔‐タウ〕【我党/和党】

[代]二人称人代名詞複数相手に向かって親愛気持ち、または軽んじる気持ちをこめて用いる語。おまえたち。
「やや、―連歌だにつかぬとつきたるぞかし」〈宇治拾遺・一四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「我党」の意味・読み・例文・類語

わ‐が‐とう‥タウ【我党】

  1. 〘 代名詞詞 〙 ( 語源は「我が等(トウ)」とも )
  2. 自称単数で用いる。私。自分
    1. [初出の実例]「今宵は我党(ワガタウ)がだいてねるきざし」(出典浮世草子御前義経記(1700)三)
  3. 対称。おまえ。
    1. [初出の実例]「わが党(タウ)は何と心得ておるテヤ。身ども国屋敷どもの出入りではなかばいか」(出典:滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)二)

わ‐とう‥タウ【我党・和党】

  1. 〘 代名詞詞 〙 対称。複数の相手に対して親しみまたは軽蔑の気持で用いる。おまえたち。汝ら。
    1. [初出の実例]「わたう達こそ、させる能もおはせねば、物をも惜み給へ」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)三)

我党の補助注記

「たち」「ども」を付けても用いるが、単独でも複数の相手をさした。

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