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詐術 さじゅつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

詐術
さじゅつ

通常の知能を有する一般人を欺罔(ぎもう)するに足る術策。民法は,制限行為能力者(→行為能力)が取引行為にあたり,詐術を用いて相手方に自己を行為能力者と誤信させた場合は,その取引行為を取り消すことができない旨規定する(21条)。詐術による取消権の否定が問題となったのは,ほとんどかつての準禁治産者の場合であった。判例は,取り引きの安全をはかるため,詐術の成立を広く認める傾向にあり,積極的術策を用いた場合にかぎらず,他の言動とも相まって,相手方の誤信を強めさせた場合には,詐術にあたるとする。他方,単に制限行為能力者であることを黙秘したのみでは詐術にはあたらないとする(最高裁判所判決 1969.2.13.最高裁判所民事判例集23巻2号291)。この基準が,1999年の民法改正による成年後見制度のもとでも,そのまま妥当するかは検討を要する。一方で,浪費者については行為能力の制限がなくなった以上,浪費者による詐術は問題にならなくなり,保佐の範囲はせばまった。他方,精神上の障害による事理弁識能力の低下が,保佐より軽度な補助が創設された。その結果,被保佐人については従来よりも制限行為能力者を保護する方向に働き,被補助人については取り引きの安全を保護する方向に働く可能性がある。

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デジタル大辞泉の解説

さ‐じゅつ【詐術】

人をだます手段。偽計。
民法上、制限行為能力者が取引の相手方に対し、自己が能力者であることを信じさせるためにする欺罔(きもう)行為。

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大辞林 第三版の解説

さじゅつ【詐術】

人をあざむく手段。偽計。 「 -にたけた男」 「 -の限りを尽くす」

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