打豆(読み)ウチマメ

デジタル大辞泉 「打豆」の意味・読み・例文・類語

うち‐まめ【打(ち)豆】

大豆を水に浸してふやかし、木槌きづちで打ちつぶしたもの。汁に入れたり煮たりして食べる。

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精選版 日本国語大辞典 「打豆」の意味・読み・例文・類語

うち‐まめ【打豆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ふやかした大豆を槌(つち)で打ちつぶし練った物。汁などに入れて食べる。〔易林本節用集(1597)〕
  3. 節分にまく豆。
    1. [初出の実例]「おにやらひ なやらふ 豆はやす 打豆」(出典:俳諧・誹諧通俗志(1716)時令)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「打豆」の意味・わかりやすい解説

打豆
うちまめ

ダイズを平たくつぶしたもので、料理に用いる。とくに、新潟地方の青ダイズは打豆に好適で、地方名物にもなっている。ダイズを水につけて一晩置き、石臼(いしうす)を裏返しにして1粒ずつていねいに木槌(きづち)でたたいて平らにつぶす。水の含ませ方にこつがあり、水が多過ぎるとべたついて平らにならない。また少ないと割れてしまう。打豆はダイコンゴボウなどといっしょにみそ汁の実にするのが一般的な扱い方であるが、炒(い)りつけて塩をふると酒の肴(さかな)にもなる。またさっとゆでて酢の物にしたり、エビ、イカの刻んだものをいっしょにして揚げ物にする。また福井地方にも特産の白ダイズを使った打豆がある。白ダイズを60℃前後の湯にしばらくつけ、ざるに上げ、紙上に広げて水分をとり、石臼の裏に置いて木槌でつぶす。せん切り大根、ダイコンの葉などとともにみそ煮にしたり、ワカメといっしょに煮物にする。また乾燥しておき、必要に応じていろいろの料理に用いる。

多田鉄之助


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