扠首(読み)サス

精選版 日本国語大辞典 「扠首」の意味・読み・例文・類語

さ‐す【扠首】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 切妻(きりづま)入母屋(いりもや)の造りで、梁(はり)の上に二本の材を合掌形に組み合わせ、中央に束(つか)立てたもの。合掌。中世では、豕扠首(いのこさす)といっている。
    1. [初出の実例]「佐須一枝〈長一丈六尺 広五寸 厚四寸〉」(出典:正倉院文書‐天平宝字六年(762)三月・造石山寺所雑材并檜皮和炭等納帳)
  3. かんぬき。かんぎ。
    1. [初出の実例]「ダイジャ ト ナル イニシエ ノ テンマ ヲ、コノ ドチュウ ニ ヲイコミ、sasu(サス)ヲ ヲロシ」(出典サントスの御作業の内抜書(1591)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「扠首」の意味・わかりやすい解説

扠首【さす】

棟木をささえる合掌状に組んだ丸太。古く丸太を交差して立て,その2組に棒を渡して二流れの屋根をかけた。現在では交差させず山形に組み合わせたものもいう。→くど造
→関連項目合掌造

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む